我が日常の裏・表

いろはす/芭蕉(Twitter:Irohasu1230)のTwitterに収まらない話

【感想】ヒトリエ HITORI-ESCAPE TOUR 2022 福岡公演(初日)

 先週末、ヒトリエのライブを観に福岡に行ってきました。

 セカンドクラッチ以外の箱でヒトリエのライブを拝む、いわゆる遠征というものが初めてであったため、広島の流儀とは違う福岡仕草に戸惑う部分もありました(物販の列が尋常じゃなく遅い、クロークが無い、ドリンクチケットの交換は開演前限定、等)が、ステージが高いところにある、天井も高い開放感のある箱で最高でした。特にステージが高いのが良かったですね。他人の頭に邪魔されることなくイガラシさんの運指を拝めたので。今何弦の何フレットあたりを弾いてるかまで目視できました。ライブを観に行った当時はヒトリエコピーバンドでのライブ(出る方)が控えていたこともあり、そこへ向けた自分のコピーが合っているかを確認する一幕もありました。

 入場時にもらったドリンクチケットは速攻で缶酎ハイに姿を変えました。アルコールを片手に開演を待っているのは非日常の緊張感+酔いで夢のようでした。そわそわしているうちに照明が暗くなりました。以下、楽曲ごとの感想を覚えている限り書いています。セトリのネタバレになるのでご注意ください。

  1. curved edge

まだまだ中身の在る缶酎ハイを左手に持ち、右の拳を掲げたり、演奏に合わせて頭を振ったりするのは若干度胸のいる行動でした。とりあえずこぼさなくて良かったです。そろそろこの曲が1曲目じゃないとライブが始まらない、というくらいの存在感を獲得しつつありますよね。なぜか泣きそうになりました。

 

  1. ハイゲイン

 言わずと知れた「REAMP」産のキラーチューンです。イントロはAmplifiedの時から継続して使われており、その時点でもうテンションが上がる上がる。もはや第2の「センスレス・ワンダー」。観客の発声が許される時代になったら最後は皆で「おーーおおおー、おーおーおおおおー」を叫びたいですよね。なお、この曲の演奏後辺りでシノダ氏のギターの弦が切れました。

 

  1. 日常と地球の額縁

ゆーまお氏のドラムソロ→シノダ氏の切れの在るリフ→イガラシ氏のうねるベースラインが徐々に重なるのが良いですよね。ヒトリエのコピバンでこの曲を演奏することになったので、自らの弾くフレーズを確認する意味も込めてこの曲は特にイガラシ氏に注目していました。スライドの移動先が16フレット辺りだったりするところまでくっきり見えました。

 

  1. Swipe, Shrink

「新旧問わずいろんな曲をやるのがHITORI-ESCAPE TOURです」という前口上に続いて始まりました。確かにこの曲がセトリに入るのは2016年のone-me tour以来ですよね。

最後の方、シノダ氏がステージを縦横無尽に駆け回っていましたが、ひとりだけやってることが“うまぴょい伝説”だなぁと後方で観ていました。終焉後、天神の地下街を歩きながらこの曲をウォークマンで聴き直したんですが、良い曲ですよね。

 

  1. Milk Tablet

晴れてこのツアーでのお披露目となりました。中毒性が高い。シノダ氏は右手をジャージのポッケに突っ込んでほぼギターを抱きかかえるように歌っていらっしゃいました。「オンドラムスゆーまお」がこんなところにあるなんて。

 

  1. tat

Amplified tour からライブ映像が公開されるとなった時に、この曲が真っ先に選ばれるとは正直思いもよらなかった。CDとほとんど変わらないどころか、CDを軽々と超えてこられるのが毎度毎度本当にかっこいい。

 

  1. ピューパ・シネマ

シノダ氏のギターの弦が切れるところを生で拝めただけでも十分だったんですが、ここで今日1番印象に残ったポイントが。多分「神回」というやつかと。そして今ツアーの久々に演奏される古い曲の筆頭がコレです。これがセトリに返り咲く日が来るなんて。

ハエが飛ぶような独特な入りを打ち込みで流していることもあり、tatから連続してつながる編成になっていましたが、このタイミングでシノダさんのギターが復活したのが悪かった。チューニングが間に合わなかったためイントロの入りが決まらず、シノダさんが慌てて「ちょっと待って!!」と演奏を止めることに。演奏者が止めてやり直す、というイベント自体はごくごくまれに起こっていたそうですが、自分もそれに立ち会えるだなんて。

 「ウソ」「ムリ」「パリラッパ・シュリルリラ」といった掛け合いの言葉があるという意味では、ヒトリエの全曲を聴き渡しても唯一無二くらいのポジションにある曲なので、発声が許される時代にまたセトリに入ってきてほしいですね。そしてライブ映像を残して欲しい。「N/A」、「癖」、「ボートマン」、「我楽多遊び」、「ゴーストロール」も同様。

 途中気付いたんですが、この曲もイガラシは5弦ベースを使用していらっしゃいました。Tatの流れだからこの曲が復活したというわけかと納得。

 

  1. 伽藍如何前零番地

「HITORI ESCAPE TOUR 2019」の時とは微妙に変わってるみたいでしたがうまく説明できない。ベースのスライドの箇所が減ってるのは気づけましたが。あと「7周年ライブ」の映像もいい加減確認しないと。

 

  1. うつつ

「tat」と並んでエモい曲ですよね。個人的にはじっくりと聴き入ることができる休憩ポイントでした。耳が幸せとはまさにこのこと。

 

  1. Loveless

 最初ハンドマイクで歩き回りつつ踊りながら歌っているはずが、途中のポエトリーリーディングの辺りからギターを肩にかけ、最終的にはギターソロの美味しいところをきっちり弾いてしまうシノダ氏がいつ見てもカッコいい。純粋にやってることが多い。今ツアーではイガラシ氏との掛け合いが一段と激しく聴こえました。

 

  1. カラノワレモノ

「大切な曲をやります」と言われてピアノの音が聴こえて拍手喝采

イントロやサビで跳ねたり、Aメロで手拍子したり何かと忙しいですが、これにもすっかり慣れてきました。中盤静かな曲が続いただけに非常にいい運動になりました。

 

  1. SLEEPWALK

「カラノワレモノ」に続く形で本当に躍らせに来る曲が。これもサビで割と跳ねる。

 

  1. トーキーダンス

前2曲で想像の3倍汗をかいたところにトドメを差される形で定番のイントロが流れてきました。ドラムだけだと本当にWEDHによく似ていますよね。これも派手に踊った。この3曲の並びでかなり体力を持っていかれました。

 

  1. ステレオジュブナイル

ゆーまお氏作曲の8周年ソング。サビでまっとうに右の拳を掲げたくなります。MVも良いですよね。

 

  1. 3分29秒

「3分29秒でケリをつけてやる」という前口上に続いて披露。なぜこれがライブで演奏できるんだろうとつくづく思う。

 

正直これが最後に来るとは思いませんでした。だって大体「青」ってラストの1つ前で演奏されるイメージでしたから。だからこそ、「これで終わりなのか」という感じでした。でもワレモノ~トーキーで体力のほとんどを使い果たしていたし……。

 

それにしても発声禁止の状況でアンコールをやるのも難しかったですね。手を叩くだけだけどそれをファン全員で合わせるのも緊張しました。でもそもそもアンコールが聴けるタイミングでよかったです。蔓延防止が解除されてくれたので。アンコールのスピーチではイガラシ&ゆーまお vs シノダのような構図でグッズの紹介が続きました。ゆーまお氏がキーホルダーに対して「バンドマンでもなかなかやらない、自らの2次元化をしました」と述べていたのが、悪い意味でダブルミーニングになってたのが正直笑いそうになりました。今回のイガラシ氏のグッズが実写のゆーまお氏のアクリルスタンド(2次元化)だから。シノダ氏が「問題作。とんでもないものを作ってくれたな」と呪詛を吐くも、イガラシ氏が渾身の「えっ??」で応じてたのは流石に笑ってしまいました。「売れ残ったらゆーまおがかわいそう」ということになるのは確かに理不尽だと思いました。

 

  1. 終着点

イントロとアウトロに特殊な演出が入るのは初見でした。ライブでの「殺風景」を思い出しました。

 

  1. センスレス・ワンダー

いつものやつ。イントロのソロが聞こえて安心しました。マネキンもアンノウンもセンスレスも聴かないままに帰れないので。しかしあっという間だった。残り体力的にはこれ以上あられてもというのは否めませんでしたが。

 

 3月12日の深夜3時、ホテルのベッドの上でぶわーっと書いてました。ライブ終わりの右腕の筋肉痛って良いですよね。痛みを伴うが(精神的に)健康になるのが副反応って感じがします。2日目の感想もこの調子で書きたかったんですが、開演時刻を間違えて派手に遅刻をかましてしまったので凹んでいます。どういう因果かこのツアーはやたらと公演が延期される(中止になっていないだけ幸運)ので是非リベンジします。

 

追伸。BEAT STATIONの番地って11-4なんですね。