友達のバンドの、ワンマンライブを観に行ってきました。
先日の記事でも取り上げた、友人諸氏によるロックバンド・Rubresist。広島大学の軽音サークル・フォークソング部から発足して、現在6年目。就職に合わせて拠点を東京に移してきました。
現在のメンバーは3名。ドラムのむらこう、ギターボーカルのりゅうや、ベースのソカベチヒロによって構成されています。発足メンバーとして、リードギターのまつも在籍していました。
【📣お知らせ📣】
— Rubresist (@Rubresist_info) 2024年3月4日
3/17(日) のワンマンライブは結成メンバーでやり切ります!!
Vo. Gt./ りゅうや
Gt./ まつ
Ba./ ソカベチヒロ
Dr./ むらこう
この編成ではラストのライブです。1番立った舞台で、4人でお待ちしてます🔥 pic.twitter.com/P2EJ4TOY65
(写真の左から順に、りゅうや、むらこう、まつ、ソカベチヒロ)
作曲は主にむらこうが担当しています。彼が本当に素敵な曲を書くんですよね。その曲を聴いた人がどのようにして”ノる”のかを計算し尽くしたかのようなキメやリズムが持ち味です。そこにりゅうやの伸びやかなロングトーンが映える格好。この2人がキッカケとなってバンドが発足したと言っても過言ではないそうです。そこに、フォークソング部時代から抜きんでたテクニックで部員やオーディエンスを魅了してきたまつと、大学入学と同時にベースを始めるとメキメキと上達してきたソカベチヒロが、両サイドから演奏を盛り上げます。
今回は結成メンバーで行う上京前ラストワンマンライブとのこと(むらこう、りゅうや、ソカベチヒロの3名が就職に合わせて上京するのだそう)で、一人のファンとしてeplusでチケットを買い、この日を迎えました。
定刻通りに開演。むらこう(Dr.)、ソカベチヒロ(Ba.)、まつ(Gt.)、りゅうや(Vo. Gt.)の順に登場。リズム隊2人はそれぞれ「よろしくお願いします!」と一礼していたのが印象的です。『MATATAKUMA』『BLUE』『待ち合わせ』といったアッパーチューンで高らかにワンマンライブの開催を宣言するや、メドレーのように数曲畳みかけます。フロアも拳をあげて食らいついていきます。まつの閃光のようなソロプレイが炸裂し、りゅうやも「上京前ラスト!」「結成メンバーで演奏する最後かもしれないライブ」「今日は楽しんでいきましょう!」「17曲のほとんどをやります」などことあるごとに煽る煽る。
景気よく煽っておきながら、4曲目過ぎのMCで……
りゅうや「飛ばしすぎました……」
すかさずむらこうとソカベチヒロから突っ込みが入ります。あーそうだわ、りゅうや君ってそういう人だったわとフロアの空気が一段と和らぎました。
派手にバテてはいるものの、ワンマンライブに向けた準備のほとんどは彼がやったそうな。実際、むらこうは曲書いてるわけですし、一足先に学生生活を終えていたソカベチヒロとまつの2人は広島にすらいなかったわけで。
ライブ再開。まっすぐな爽やかさをまとった『ウェザー・リポート』、軽快なカッティングが心地よい『惑星探査』など、過去のEPの楽曲もふんだんに繰り出していきます。
りゅうや「そろそろ半分です。自分らこれまで45分が最長で、今回のワンマンライブはその倍くらいの時間を頂いているんですけど、ここで休憩をとります」
ステージから3人がはけます。言葉のあやではないガチの休憩。あまりの言い様にむらこうがりゅうやの頭をはたきました。
1人残り、かしこまってセンター中央のマイクの前に立ったのはむらこう。
「漫談みたいですね。あ、みなさんも休憩してください」
本当なら弾き語り(※彼はドラマーだがギターも弾ける。もちろんベースもお手のもの)でメンバーへの感謝を述べた歌を披露する手はずだったが、Bメロの1行目までしか作れなかったそう。「音楽に逃げたかった」とのことですが、それはできず。
結成(特にりゅうやとの出会い)からこの日に至る経緯の話が開陳されました。2022年春のタイミングで活動休止を選びたかったとは驚きました。そもそも”作曲者が歌っていないこと”への違和感もあったとのこと。それでもりゅうやが続けることを譲らなかったそう。むらこうも「今は音楽を続けたい思いが強い」といいます。
3人が戻ってきて、ゆるゆるとグッズ紹介へ。マジで時間が余ってるんですね……。
後半戦開幕。この日に向けて書き下ろされた『光明』やデジタルシングル『2020(1)』などバラードも交えつつ数曲が演奏されました。
途中,まつに話が振られました。彼はそもそもステージの上で何かを語ることはしない性格。初めて喋ったのだそう。オーディションへの挑戦の話と、続ける彼らを応援する内容でした。
続いてソカベチヒロ。おもむろにステージ後方に向き直り、
「誘ってくれてありがとう」
と深々と頭を下げていました。過剰なまでの礼儀正しさが、本当に彼らしいんですよね。
決意を冠する『スーパーロック』で終盤戦へ。前方3人が体を同じリズムで、恐竜のように揺らしながら演奏しているのが見ていても楽しいし、何よりノれます。『逆走夜』ではソカベチヒロによるベースソロがありました。
りゅうやが「自分の1番好きな曲です」と『A.M.9』。演奏ぶりが圧巻でした。そこから続けて『10.5月』。自分が1番好きな曲で思わず感激。
最後2曲はシンガロングを呼び起こす2曲が続きました。『rub song』からの『オール・オブ・ヤング』。おもむろにギターを倒し、残響を残してステージを去るりゅうや。
仰向けのギターを震源に、歪んだ残響が木霊したフロア。どこからともなく、アンコールを求める声が上がります。
再び彼らがステージに登場。まつがマイクの方に進み出て
「言い忘れてた。誘ってくれてありがと」
と感謝を伝える一幕も。
最後は結成当初からある2曲を披露。代表曲『夜空飛行』と、彼らが体現する『閃光少年』という王道最強コンボ。フロア一同ぶち上がりました。今宵もりゅうやのロングトーンが綺麗。ソカベチヒロやむらこうのコーラスも爽快でした。
本当に素晴らしいライブでした。彼らとは同時期に上京する間柄だからこそ、新生活が落ち着いて、東京でもライブが決まった暁には、是非とも足を運んでみたい次第です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。